カナダで開かれている第35回モントリオール世界映画祭で日本から出品された「わが母の記」が審査員特別グランプリ、「アントキノイノチ」がイノベーションアワードを受賞しました。
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北米最大規模の映画祭モントリオール世界映画祭が今年も8月下旬から開かれており、
日本から2作品がコンペ部門に出品されました。
今年ワールド・コンペティション部門に出品された日本映画が二本とも大きな賞を受賞しました。
役所広司が主演し樹木希林が母親役を演じた映画『わが母の記』(原田真人監督)が準グランプリに当たる審査員特別グランプリを受賞。
さだまさしの原作で岡田将生と榮倉奈々がW主演した映画『アントキノイノチ』(瀬々敬久監督)が革新的で質の高い作品に与えられるイノベーションアワードを受賞しました。
モントリオール世界音楽祭には毎回350以上の作品が上映される世界的な映画祭ですが、ここ数年日本作品が大きな賞を受賞しています。
2008年は滝田洋二郎監督作品の「おくりびと」がグランプリを受賞したほか、主演の本木雅弘は日本アカデミー賞などを受賞しました。
2009年は根岸吉太郎監督の「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」が監督賞を、
2010年は李相日監督作品の「悪人」で主演の深津絵里が主演女優賞に輝いています。
(参照:深津絵里が妻夫木聡との濃厚な濡れ場も魅せた映画「悪人」で最優秀女優賞を受賞)
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審査員特別グランプリを受賞した『わが母の記』は作家の井上靖さんの自伝的小説を映画化したもので
老いて記憶が薄れていく母親との心を通わせようとする家族を美しい日本の風景と共に描いています。
次回作の撮影中で映画祭に参加できなかった主演の役所広司と原田真人監督の代理として
たまたま夏休みでカナダを訪れていた年老いた母親を演じた樹木希林が審査員特別グランプリの授賞式に登場しました。
樹木希林は受賞について
「
この映画の日本は今、原発(事故)という人災により、空気も壊れ、水も壊れかけています。
私たちはこのような賞をいただいても、うれしいような情けないような気持ちですが、心していただきます。
」(日刊スポーツより)
と、日本の原発事故についてコメントしました。
日本で受賞の知らせを聞いた原田監督は
「
すべての観客とその母親たちにささげるつもりで撮りました。
この家族のきずなの物語がモントリオールの皆様にも共感していただけたことが、光栄。
」
と、喜びを語りました。
一方、イノベーションアワードを受賞した『アントキノイノチ』は
シンガーソングライターで歌手として活躍するさだまさしが書いた小説を原作にした作品。
人気若手俳優の岡田将生と榮倉奈々の二人を主演に迎え、
父の紹介で遺品整理業を手伝い始めた若い男(岡田将生)と、衝撃的な過去を持つ女(榮倉奈々)が
命が失われた場所で仕事をする中で、生きることの意味を問いただす作品となっています。
原作の小説を書いたさだまさしは世界映画祭で大きな賞を受賞したことに
「
『遺品整理業』という、日本人らしい心のこもった職業を通して、
命の重さを綴った作品が、海外の人に評価していただけたことを嬉しく思います。
そして、改めて、日本のたくさんの若い人たちに観てほしいという気持ちを強くしました。
」
と、命の大切さを訴えました。
今年の第35回モントリオール世界映画祭にはコンペ部門に出品された上記2作品のほか
フォーカス・オン・ワールドシネマ長編部門に板尾創路監督作「月光ノ仮面」や「CRAZY-IZM クレイジズム」「死にゆく妻との旅路」が選出されています。
(参照:板尾創路 監督第二作「月光ノ仮面」がモントリオール映画祭参加!赤い眼帯で登場)
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